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SYSLOG(2) - Linux manual

カーネルのメッセージリングバッファーを読んだり消去したりする; console_loglevel の設定を行う.

2014-07-08
SYSLOG(2) Linux Programmer's Manual SYSLOG(2)

syslog, klogctl - カーネルのメッセージリングバッファーを読んだり消去したりする; con‐ sole_loglevel の設定を行う

int syslog(int type, char *bufp, int len); /* glibc で /* glibc のインターフェース */ #include <sys/klog.h> int klogctl(int type, char *bufp, int len);

注意: おそらく、あなたが探しているのは、 syslogd(8) と通信する C ライブラリ関数の syslog() でしょう。詳細は syslog(3) を参照のこと。 このページはカーネルの syslog() システムコールについて説明している。 syslog() システムコールはカーネルの printk() バッファーを制御するために使用される。 このシステムコールに対する glibc ラッパー関数は klogctl() と呼ばれている。 カ カーネルは長さ LOG_BUF_LEN の巡回式のバッファーを持っており、 それにはカーネル関数の printk() の引き数として与えられた メッセージが (そのログレベルにかかわらず) 格納される。 初期のカーネルでは LOG_BUF_LEN の値は 4096 であった。 カーネル 1.3.54 からは 8192、 カーネル 2.1.113 からは 16384 になり、 カーネル 2.4.23 以降および 2.6 以降ではカーネル設定オプション (CONFIG_LOG_BUF_SHIFT、 デフォルト値はアーキテクチャー依存) で値を設定できるようになっている。 Linux 2.6.6 以降では、コマンド 10 (下記参照) でバッファーのサイズを問い合わせできる。 コ type 引き数はこの関数が行う動作を決定する。 以下のリストに示す値を type に指定できる。 シンボル名はカーネルソースで定義されているが、ユーザー空間には公開されていない。 したがって、数字を使うか、名前を自分で定義する必要がある。 SYSLOG_ACTION_CLOSE (0) ログをクローズする。現在のところ NOP である。 SYSLOG_ACTION_OPEN (1) ログをオープンする。現在のところ NOP である。 SYSLOG_ACTION_READ (2) ログを読み出す。 この呼び出しは、 カーネルログバッファーが空でなくなるまで待って、 最大 len バイトまで bufp が指すバッファーに読み込み、 読み込んだバイト数を返す。 ログから読まれたバイトはログバッファーから消える。 つまり、情報は一度しか読むことができない。 これはユーザーのプログラムが /proc/kmsg を読んだ時にカーネルによって実行される関数でもある。 SYSLOG_ACTION_READ_ALL (3) リングバッファーに残っているメッセージをすべて読み出し、 bufp が指すバッファーに格納する。 この呼び出しログバッファーの最後の len バイトを (非破壊的に) 読み出すが、 最後の「リングバッファー消去」命令 (下記のコマンド 5 参照) 以降にバッファーに書き込まれた情報しか読み出せない。 返り値は読み込んだバイト数である。 SYSLOG_ACTION_READ_CLEAR (4) リングバッファーに残っているメッセージをすべて読み出し、クリアする。 この呼び出しは type 3 と全く同じことを行い、追加で「リングバッファー消去」 ("clear ring buffer") コマンドも実行する。 SYSLOG_ACTION_CLEAR (5) 「リングバッファー消去」 ( は無視される。 このコマンドは実際にリングバッファーをクリアするわけではなく、 コマンド 3 (SYS‐ LOG_ACTION_READ_ALL) と 4 (SYSLOG_ACTION_READ_CLEAR で返す内容を決定するカーネルの管理変数を設定する。 このコマンドはコマンド 2 (SYS‐ LOG_ACTION_READ) と 9 (SYSLOG_ACTION_SIZE_UNREAD) には影響を与えない。 SYSLOG_ACTION_CONSOLE_OFF (6) このコマンドは console_loglevel の現在の値を保存し、それから console_loglevel を minimum_console_loglevel に設定する。 これにより、コンソールにメッセージが出力されなくなる。 Linux 2.6.32 より前では、 このコマンドは console_loglevel を minimum_console_loglevel に設定するだけであった。 下記の /proc/sys/kernel/printk の議論を参照。 引き数 bufp と len は無視される。 SYSLOG_ACTION_CONSOLE_ON (7) 直前に SYSLOG_ACTION_CONSOLE_OFF コマンドがされた場合、 このコマンドは con‐ sole_loglevel を前のコマンドが保存した値に戻す。 Linux 2.6.32 より前では、 このコマンドは単に console_loglevel を default_console_loglevel に設定するだけであった。 下記の /proc/sys/kernel/printk の議論を参照。 引き数 bufp と len は無視される。 SYSLOG_ACTION_CONSOLE_LEVEL (8) console_loglevel を len で指定された値に設定する。 len は 1 以上 8 以下の整数でなければならない。 カーネルにより、暗黙のうちに len に minimum_con‐ sole_loglevel で指定される最小値が適用される。 詳細は「ログレベル」の節を参照のこと。 引き数 bufp は無視される。 SYSLOG_ACTION_SIZE_UNREAD (9) (Linux 2.4.10 以降) コマンド 2 (SYSLOG_ACTION_READ) でカーネルログバッファーから読み出せるバイト数を返す。 引き数 bufp と len は無視される。 SYSLOG_ACTION_SIZE_BUFFER (10) (Linux 2.6.6 以降) カーネルログバッファーの全体のサイズを返す。 引き数 bufp と len は無視される。 コマンド種別 3 と 10 以外のコマンドは全て特権が必要である。 バージョン 2.6.37 より前の Linux カーネルでは、 コマンド種別 3 と 10 は非特権プロセスも呼び出すことができる。 Linux 2.6.37 以降では、/proc/sys/kernel/dmesg_restrict が値 0 の場合に限り、 非特権プロセスはこれらのコマンドを呼び出すことができる。 Linux 2.6.37 より前では、「特権を持つ (privileged)」とは呼び出し者が CAP_SYS_ADMIN ケーパビリティを持つことを意味する。 Linux 2.6.37 以降では、「特権を持つ」とは呼び出し者が CAP_SYS_ADMIN ケーパビリティか (新しい) CAP_SYSLOG ケーパビリティのいずれかを持つことを意味する (この目的で CAP_SYS_ADMIN ケーパビリティを使うのは今は非推奨である)。 /proc/sys/kernel/printk /proc/sys/kernel/printk は書き込み可能なファイルで、 エラーメッセージのログ出力を行う際にカーネルの printk() の動作に影響を持つ 4 つの整数値が入っている。 4 つの値は以下のとおりである。 console_loglevel メッセージのログレベルがこの値よりも小さい場合のみ、メッセージだけがコンソールに出力される。 このフィールドのデフォルト値は DEFAULT_CONSOLE_LOGLEVEL (7) だが、 カーネルのコマンドラインに "quiet" という単語が含まれている場合は 4 に設定され、 "debug" という単語が含まれている場合は 10 に設定され、 カーネルフォールトが発生した場合には 15 に設定される (但し、10 や 15 という数字に意味はなく、8 と同等である)。 console_loglevel の値は type が 8 の sys‐ log() の呼び出しによって設定でき、 設定できる値の範囲は 1-8 である。 default_message_loglevel この値は、明示的にログレベルが指定されていない printk() メッセージのログレベルとして使用される。 Linux 2.6.38 以前では、 このフィールドのデフォルト値は 4 (KERN_WARNING) にハードコードされていた。 Linux 2.6.39 以降では、 デフォルト値はカーネルの設定オプション CONFIG_DEFAULT_MES‐ SAGE_LOGLEVEL で定義されており、 デフォルト値は 4 である。 minimum_console_loglevel このフィールドの値は console_loglevel に設定できる最小値である。 default_console_loglevel console_loglevel のデフォルト値である。 ロ すべての printk() メッセージにはそれぞれログレベルがある。 ログレベルがメッセージの一部として明示的に指定されなかった場合は、 ログレベルは default_message_loglevel になる。ログレベルの一般的な意味は以下のとおりである。 カ KERN_EMERG 0 システムが使用不可 KERN_ALERT 1 直ちに対応しなければならない KERN_CRIT 2 危険な状況 KERN_ERR 3 エラー状況 KERN_WARNING 4 警告状況 KERN_NOTICE 5 通常だが重要な状況 KERN_INFO 6 参考情報 KERN_DEBUG 7 デバッグレベルのメッセージ カーネルの printk() ルーチンは、メッセージのログレベルが console_loglevel よりも小さい値の場合にのみ、 メッセージをコンソールに出力する。

type が 2, 3, 4 の場合、成功すると syslog() は読み出したバイト数を返す。 type が 9 の場合、 カーネルログバッファーにある現在読み出し可能なバイト数を返す。 type が 10 の場合、 カーネルログバッファーの総量を返す。 type がそれ以外の値の場合、成功すると 0 が返される。 エラーの場合は、-1 が返り、 errno にエラーを示す値が設定される。

EINVAL 不正な引き数 (具体的には、 type が正しくない、もしくは type が 2, 3, 4 の場合に buf が NULL か len が 0 未満である、もしくは type が 8 の場合に level が 1 以上 8 以下の範囲に入っていない)。 ENOSYS カーネルの設定オプション CONFIG_PRINTK を無効にしてカーネルがコンパイルされているため、 syslog() システムコールが利用できない。 EPERM 十分な権限を持たないプロセス (正確にはケーパビリティ CAP_SYS_ADMIN も CAP_SYSLOG も持たないプロセス) が console_loglevel を変更しようとしたか、 カーネルメッセージリングを消去しようとした。 ERESTARTSYS システムコールがシグナルによって割り込まれ、何も読み出せなかった。 (トレース中にしか発生することはない)

このシステムコールは Linux 特有であり、移植を意図したプログラムでは 使用してはいけない。

かなり初期の頃から、同じ名前を持つシステムコールとライブラリルーチンが 全く異なる別物であるのは不幸なことだと指摘されてきた。

syslog(3), capabilities(7)

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
Linux 2014-07-08 SYSLOG(2)
syslog(2).txt (日本語 / Japanese)
Index English version of syslog(2)
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