SIMPLE SOLUTIONS

CRYPT(3) - Linux manual

パスワードとデータの暗号化.

2014-02-26
CRYPT(3) Linux Programmer's Manual CRYPT(3)

crypt, crypt_r - パスワードとデータの暗号化

#define _XOPEN_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */ #include <unistd.h> char *crypt(const char *key, const char *salt); #define _GNU_SOURCE /* See feature_test_macros(7) */ #include <crypt.h> char *crypt_r(const char *key, const char *salt, struct crypt_data *data); -lcrypt でリンクする。

crypt() はパスワード暗号化関数である。 鍵探索のハードウェアによる実装を妨げるように(その他にもいろいろ) 変更した Data Encryption Standard アルゴリズムを元にしている。 key はユーザーが入力するパスワードである。 salt は集合 [a-zA-Z0-9./] から選ばれた 2 文字の文字列である。 この文字列はアルゴリズムの出力を 4096 通りにかき乱すのに使われる。 key の最初の 8 文字の各文字から下位 7 ビットをとって 56 ビットの鍵が得られる。 この 56 ビットの鍵は特定の文字列(ふつうはすべて 0 の文字列) を繰り返し暗号化するのに用いられる。 返り値は暗号化されたパスワードへのポインターで、13 の印字可能な ASCII 文字 からなる(最初の 2 文字は salt そのもの)。 返り値は、関数呼出しのたびに上書きされる静的なデータへのポインターである。 警告: 鍵空間は 2**56 = 7.2e16 の可能な値から成る。 この鍵空間の全探索は強力な並列計算機を使えば可能である。また crack(1) のようなソフトウェアはこの鍵空間の中で、多くの人にパスワードとして 使われるような鍵についての全探索が可能である。 それゆえ、パスワードを選択するときには、すくなくとも、 一般的に使われる単語と名前は避けるべきである。 passwd(1) を使う時にはクラックされうるパスワードについての検査をすることが 推奨される。 DES アルゴリズムにはいくつかの癖があり、それによってパスワード認証以外に crypt() を使うのはたいへんよくない選択となっている。もし crypt() を暗号プロジェクトに使おうという案をもっているならば、それはやめたほうが よい。暗号化についてのよい本と誰でも入手できる DES ライブラリのひとつを 手にいれるべきだ。 crypt_r() は crypt() の再入可能版である。 data で示される構造体は結果データの保存と情報の管理に使われる。 この構造体に対して(メモリーを割り当てること以外に)呼び出し元がするべき唯一の ことは、 crypt_r() の初回の呼び出しの前に data->initialized をゼロにすることだけである。

成功の場合には、暗号化されたパスワードへのポインターが返される。 エラーの場合には NULL が返される。

EINVAL salt が間違ったフォーマットである。 ENOSYS crypt() 関数が実装されていない。多分アメリカの輸出規制のために。 EPERM /proc/sys/crypto/fips_enabled が 0 でない値で、 DES などの弱い暗号タイプを利用しようとした。

マ crypt() 関数はスレッドセーフではない。 crypt_r() 関数はスレッドセーフである。

crypt(): SVr4, 4.3BSD, POSIX.1-2001. crypt_r() は GNU 拡張である。

glibc で この関数の glibc2 版は追加の暗号化アルゴリズムに対応している。 もし salt の文字列が "$id$" で始まっていて、"$" で終わっている文字列が 続いている場合: $id$salt$encrypted DES を使う代わりに、 id で使用する暗号化手法を識別し、これがパスワード文字列の残りの部分を解釈する 方法を決定する。 id の値として、以下の値に対応している: ID | Method ─────────────────────────────────────────────────────────────────── 1 | MD5 2a | Blowfish (本流の glibc には入っていない; | いくつかの Linux ディストリビューションで追加されている) 5 | SHA-256 (glibc 2.7 以降) 6 | SHA-512 (glibc 2.7 以降) 従って、$5$salt$encrypted は SHA-256 でエンコードされた パスワードであり、$6$salt$encrypted は SHA-512 で エンコードされたパスワードである。 "salt" は salt における "$id$" に引き続く 16 文字以下の 文字列である。 パスワード文字列の暗号化部分は実際に計算されたパスワードである。 この文字列のサイズは固定である: MD5 | 22 characters SHA-256 | 43 characters SHA-512 | 86 characters "salt" と "encrypted" の文字は [a-zA-Z0-9./] の集合から 選ばれる。 MD5 と SHA の実装では、 key 全体が意味がある (DES の場合には最初の 8 文字だけに意味がある)。

login(1), passwd(1), encrypt(3), getpass(3), passwd(5)

この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。
2014-02-26 CRYPT(3)
crypt(3).txt (日本語 / Japanese)
Index English version of crypt(3)
Go top